以下では、ICP発光分光分析装置の原理を簡単にご紹介する。
高周波発振器で発生する高周波電流は、結合システムを通じ、プラズマ発生体の上端に位置して銅製内部で水で冷却される管状コイルに接続される。石英で作ったプラズマ発生体内には三つの同軸アルゴン通り道がある。冷却ガス(Ar)は、外部及び中間の通り道を通過し、プラズマを囲み、プラズマ発生体を安定して石英管壁を冷却し、管壁の熱溶融を防止する役割を果たしている。
作動ガス(Ar)は中部の石英管から導入され、作業開始時に高圧放電装置を起動して作動ガスをイオン化させ、イオン化されたガスが石英管の頂部を囲む高周波誘導コイルを通過すると、コイルから発生する巨大な熱エネルギーと交流磁場により、イオン化ガスの電子、イオンと基底状態にあるネオン原子に激しい衝突を繰り返す。各種の粒子の高速輸送は、気体が完全にイオン化してコイル状のプラズマ発生体エリアと似たような形になる。このところの温度は6000-10000℃に達する。
また、試料を処理して溶液に作った後、超微粒化装置を利用して完全のゾルに変え、底部から管内に導入し、軸にある石英管を通過し、ノズルからプラズマ発生体内に噴き出す。試料の気体ゾルがプラズマ発生体に入ると、ほとんどが直ちに励起状態の原子状態、イオン状態に分解される。これらの励起状態の粒子が安定した基底状態で回収されると、一定のエネルギー(ある程度の波長があるスペクトルに表現された)を放出し、各元素特有のスペクトル線と強度を測定する。標準溶液と比較することで、試料に含まれる元素の種類と含有量を知ることができる。
筆者:陳路安
2020年3月29日