ディップ成形とは雄型の金型に離型剤を塗布して、余熱した金型をゾル中に浸漬した後、ゆっくり引き上げ直ちに加熱炉で加熱させて、冷却して離型する成形方法です。ディップモールディングとも呼ばれます。金型が雄型だけで済むことが大きな特徴で、ネックとなる金型費用を抑えることができて初期投資コストを抑えることが可能です。
主な用途と言えば、複雑な形状に対応しやすいため、手術用手袋や自動車、家電製品などの部材として幅広く使用されています。また、塩ビ樹脂の特徴を生かせるため、光沢があって製品外観に優れます。
ディップ成形の材料には主にプラスチゾルという塩化ビニル樹脂粉末と可塑剤、安定剤などを混合したペースト状の液体が使われます。プラスチゾルは加熱することでペースト状態から固形状態に変化するとともに、成分が溶融して均質になって安定した性質のプラスチック製品になります。
ディップ成形製品には次のような機能があります。
- 絶縁性。通電を遮断することができます。
- 耐熱性。100℃の熱に耐えることができます。
- 耐寒性。−35℃の寒さに耐えることができます。
- 耐候性。屋外で長期利用ができます。
- 装飾性。光沢があります。
また、使用する材料の組み合わせによって機能を調整することができます。
資料引用元:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%83%E3%83%97%E6%88%90%E5%BD%A2
筆者:孔德珩
2019年8月26日