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プラスチックの電気的性質について

物性からいうと、電気的性質は体積抵抗率、表面抵抗率、絶縁破壊強さ、耐アーク性、誘電率、誘電正接などがあります。

体積抵抗率

体積抵抗率は、樹脂・プラスチック材質の単位体積あたりの電気抵抗値のことをいいます。体積抵抗率は樹脂・プラスチック材質ごとに固有の値ですが、温度によって変化します。単位は(Ω・m)で表されます。その他に(Ω・cm)を使うこともありますが、これは1m3ではなく1cm3の立方体での抵抗値を表しますので、1Ω・m =100Ω・cmとなります。

表面抵抗率

一様の厚さを持つ薄い膜やフィルム状樹脂・プラスチック材質の電気抵抗を表す指標のひとつです。シート抵抗、面抵抗率とも呼ばれます。表面抵抗率(シート抵抗)の次元は電気抵抗の次元と同じであるため、単位はΩになります。しかし、電気抵抗との混同を避けるために、慣例的にΩスクウェア(Ω□, ohms square)、またはΩ毎スクウェア(Ω/□ または Ω/sq., ohms per square)を使用します。

絶縁破壊強さ

絶縁体にかかる電圧がある限度以上になった時、絶縁体が電気的に破壊し絶縁性を失い電流を流すようになることを絶縁破壊と呼びます。この時の電圧を材料厚みで割った値を指します。プラスチックはそのほとんどが絶縁体ですが、その中でも特にベークライト(フェノール樹脂)やエポキシガラスなどが絶縁部分に使用されています。

耐アーク性

大電流の低電圧放電(アーク放電)による樹脂・プラスチック材質の劣化に対する耐性を指します。耐アーク性が強いプラスチックは、ベンゼン環を含まず、主鎖の途中にN、Oなどの元素が結合したアミノ樹脂などであり、耐アーク性が弱いプラスチックはフェノール樹脂です。

誘電率

誘電率とは分極のしやすさ (蓄える電気量の大きさを示す) のことをいって、絶縁体としての性能を評価する一つの基準となります。この性質を持つ樹脂はMCナイロンの導電グレード、PEEKの導電性、超高分子ポリエチレンなどからグレードによって適正な材料も選べます。

誘電正接

コンデンサ内での電気エネルギー損失の度合いを表す数値です。 その定義から「タンジェント・デルタ」、あるいは略して「タンデルタ」「タンデル」と呼ぶこともあります。 コンデンサ内での電気エネルギー損失の度合いを表す数値として用いられることが多いです。

画像引用元:https://baike.baidu.com/pic/%E5%A1%91%E6%96%99/573005/0/2e6fa73880af1bfbd462251d? fr=lemma&ct=single#aid=0&pic=2e6fa73880af1bfbd462251d

資料引用元:

http://jyushikakou.com/cases/physicalities/denkiteki.html#con_top

https://www.yumoto.jp/yumopedia/electrical-characteristics

https://taica.co.jp/gel/support/technical_terms/term_038.html

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%88%E6%8A%B5%E6%8A%97

https://www.kda1969.com/words/words_pla_4t_01.htm

https://www.weblio.jp/content/%E8%AA%98%E9%9B%BB%E6%AD%A3%E6%8E%A5

筆者:周文薏

2019年11月21日