溶体化処理 | 深センコネファクトリー(中国・深セン(深圳)の工場マッチング)

溶体化処理とは、オーステナイト系ステンレス鋼を約1100°Cに加熱することで、炭化物相を基本的または完全に溶解させ、炭素がオーステナイトに溶け込ませ、その後また急速で室温まで快速冷却させ、炭素が過飽和状態になさせるということである。

溶体化処理での急速冷却は普通鋼の焼入れのように見えるが、この「焼入れ」は普通鋼の焼入とは異なる。前者は軟化処理であり、後者は硬化になる処理なのだ。後者は異なる硬度を得るために採用される加熱温度も異なっているが、1100°Cには達することはない。

溶体化処理の目的は前の各加工プロセスで生成または析出された合金炭化物を改めてオーステナイトに再溶解し、単一のオーステナイト構造を得ることで、溶体化処理された材料が良好な機械的特性と耐食性を持つことを保証し、応力と冷間加工硬化現象を充分になくすことである。

溶体化処理した後、鋼の強度は炭素含有量の増加にしたがって高まる。しかし、総じて言うと、このタイプの鋼の強度もあまり高くなく、鋭敏化処理と安定化処理と比べると、溶体化処理後の強度は最も低いのだ。ですので、溶体化処理も最大限度の軟化処理と言われている。

一方で、注意すべきのは加熱時では、通常で中性またはわずかに酸化性ありの環境で行うべきだということである。また熱処理後、二度と加工しないまたは機械削りしろが小さい部品に対しては、加熱中で汚れが分解し、部品表面が浸炭することを防止するために、加熱する前に、燃焼室の清潔さを注意し、そして部品表面の油汚れを除去する必要がある。