焼きならしは鋼材の靭性を改善する熱処理であり、冷却速度が焼きなましより速く、焼き入れより低いという特徴を持っている。
焼きならしの応用
焼きならしは低炭素鋼や中炭素鋼、工具鋼、炭素鋼、鋳鋼品、大型鍛造品などに用いられる。
一、焼きならしを最終熱処理とすることができる。
1.オーステナイト結晶粒を細分化し、組織構造を均一化することができる。
2.亜共融鋼中の鉄素体の含有量を減少させ、珠光体の含有量を増加と精密化させることができ、それにより、鋼の強度、硬さと靭性も高められる。
3.普通の構造の鋼部品に対し、炭素0.4%~0.7%を含み、そして機械的性能が要求されない場合は、焼きならしを最終熱処理としてもいい。
4.一部の鋼種の板材、管材、帯材と型鋼の機械的性質を改善するために、焼きならしを最終熱処理とすることもできる。
二、焼きならしを前熱処理とすることができる。
1.断面の大きい合金構造鋼は、焼き入れまたは調質処理(焼き入れと高温焼き戻し)の前に、常に焼きならしを行い、それによって魏氏組織と帯状組織を除去し、微細で均一な組織構造が得られる。
2.過共析鋼に対しては、二次浸炭体量を減少させ、連続的なメッシュを形成させなく、また球化焼なましのために組織準備をする。
3.大型鍛造品及び大きな断面の鋼材に対しては、先に焼きならしを行い、焼き入れに準備する。
三、切削加工性能を改善できる。
低炭素鋼又は低炭素合金鋼は焼きなましを行った後の硬度が低すぎるので、切削加工しにくい。焼きなましはその硬度を高め、切削加工性能を向上させることができる。
資料引用元:https://baike.baidu.com/item/%E6%AD%A3%E7%81%AB/1040370?fr=aladdin
筆者:陸観鳳
2020年1月8日