パルス振幅分析器とは電気パルス信号の振幅分布を測定する機器である。パルス振幅分析器はパルス信号を振幅の大きさによって分類し、各種類の信号の数を記録する。
パルス振幅分析器は、単パルス振幅分析器と複数パルス振幅分析器この2つに分けられる。
単パルス振幅分析器は、ある振幅区間以内の入力パルスのカウントのみを記録し、この振幅区間以内の位置(閾値と呼ばれる)を繰り返して測定することで、パルスの振幅分布スペクトルを得られる。
複数パルス振幅分析器は、分析する必要な振幅範囲全体をいくつかの等しい区間(区間の大きさがチャネル幅、区間の数がチャネル数と呼ばれる)に分け、一回の測定で入力パルスの振幅分布スペクトルを得られる。
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パルス振幅分析器の実際応用
- 環境モニタリングにおいては、空気中の浮遊粒子の数、水(純水)または油(食用油、高級潤滑油)の粒子状物質などをパルス振幅分析器で分析すること。
- 科学的な研究では、パルス振幅分析器で入射放射線のエネルギースペクトルを確認すること。
- 核物理。例えばX蛍光分析器である。
- 核医学。例えば骨粗鬆の測定に用いられる。
- 一般的な振動と高周波振動の測定。例えば脈拍検出分析器である。
- 微細化学分析のクロマトグラム分析器、スペクトル分析器、表面成分分析などである。
筆者:何慧儀
2020年6月12日