孫正義は起業家?投資家?

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最近、孫正義2.0新社長学(出版:双葉社 著者:島聡)という本を読んだものを紹介します。

投資家としての孫正義は、
アリババなどネット企業への累計投資は、3877億円。ホールドは平均9.5年。累計リターンは、30倍の11兆6699億円。IRR(内部収益率)は45%。
とんでもない収益率である。

例を挙げると
1996年ヤフーへの投資は、2億円+100億円で(ヤフー・ソフトバンク上場数万倍?)
2000年アリババへの投資は、20億円の投資で8兆円(4000倍)
2008年ボーダフォンへの投資は、2兆円の投資で(日本で携帯シェアNO1)
2016年アームへの投資は、3兆円の投資でどうなるか???
※アームは基盤技術・プラットフォームを持っておりこの分野で世界NO1。

2018年ごろIoT革命が始まる。スマホの通信半導体で90%超のシェアを持つアームを買収したのは、ロックフェラーが自動車時代の源流、油田を抑えたのと同じ理論で購入を決定したようだ。

 


画像引用元:http://story-is-king.com/post-95

投資に関してのスタンスは、幹部全員が賛成するような投資はしない。アリババに投資した時も、ボ―ダフォンに投資した時も、いい始めた直後ほとんどの人は反対した。35年間の歴史でいつもそう。先見性のある人というのは定義上、少数者。したがって先見性のある投資に全員が賛成するはずがない。反対があるということは逆に先見性があるという証明。

もう一つの投資スタンスは、7割の成功を確信した時点で投資する。5割はおろか。9割の成功率が見込める場合はもう手遅れという考え方。

上記の投資方法でこの収益率を手にしてきた。(当然失敗もあっただろうが、、、)

上記だけを見ると投資家的要素が強いが、起業家としても時代を切り拓いていく為にものすごい力を発揮している。
抜粋すると、
孫の凄さを語るなら、本当に仕事一色。自分の時間はすべて仕事に注ぐ。それが当たり前になっている。

 

画像引用元:http://toyokeizai.net/articles/-/157707

 

ソフトバンクは何屋さんと聞かれると「情報革命屋さん」と答える。情報革命で人を幸せにすることが使命。このために命を捧げ、情熱を捧げ、生涯を捧げる。
孫正義の1.0は「志」を重視した経営。2.0は未知の領域に踏み込み過去と違う世界を創造する「夢」を目指す。

結論から言えば、起業家としても投資家としても、世界と戦っている唯一無二の日本人であるということだと私は思う。
数年後、アームへの投資が花を開いた時、世界の孫正義になって後世に語り継がれる存在になっているのを期待したい。

※本の表紙を見た私の妻が、頭の髪の毛も、眉毛の太さも、目の細さも、鼻の大きさも、耳の福耳も、私にそっくりだと言われました。どうかな??

中尾泰隆

「お金」のコンサルタント 中尾泰隆 nakao@fujiseiko.com.cn
日本の証券会社に2年半。日本の金融市場に限界を感じ2003年に渡中。
華南地区でコンサル会社、工場等で主に財務会計を担当。
現在は日中香越の企業で顧問として従事しながら、世界の金融市場で独自の理論で株、為替、不動産等に投資を行い非常に高い収益を上げている。華南地区でお金に関する相談(個人、企業)等も随時対応している。
得意分野を生かし毎日異なる場所で働く、新しい働き方を実践している。

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