人工知能とロボットの未来 第3回

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人工知能の第3の波
~最新の人工知能とは?~

 

2016年12月7日

今回で第3回目の記事となりました。ここまで読んでくださった読者の方に感謝です。さてAI応用例で、AI搭載のロボットの話を進めます。最近話題のソフトバンクのPepperを紹介します。

2014年6月に発表し、2015年6月から発売されたPepperです。
このPepperは,大きく2つの特徴があります。
まず、感情認識機能があること、2つめに複雑な処理を行うクラウドAIを持つことです。
価格は、19万8千円で、二足歩行はできませんが、連続12時間の稼働ができる。センサーは、25個搭載し、外部情報とインターネットでの情報をもとに、クラウドAIからの感情生成により、喜怒哀楽を表現しながら、人と会話できます。

 

 

特徴①【感情認識機能】
Pepperの感情認識機能は、AI(人工知能)のRNN(Recurrent Neural Network)を利用し、人間の感情機能に大きな影響を及ぼすホルモンを仮想的ホルモンとして生成させ、人間の感情をホルモン量の数値から、喜怒哀楽を表現しています。左がその模式図ですが、Pepper本体でカメラや各種センサー、またネット上の情報を収集し、インターネットを通じて仮想空間のクラウドでその情報をもとに感情生成させ、過去の感情生成(いわゆるRNN)と関連づけることで、現在の感情に過去の感情を織り交ぜることで、楽しい、怖い、切ないなどの感情を表現させています。

 

 

特徴②【クラウドAI】
もう一つの特徴は、本体の情報処理機能をいたずらに増やさないよう、クラウド上に高度の処理を実行させています。また、各Pepperは、クラウドでつながれており、個々のロボットが集めた学習を共有化しているので、そのビッグデータを様々な分野で応用できます。四六時中、Pepperは、他のPepperと会話しているのですね。

 

 

もう発売から、1年半たった現在、様々な場所で、Pepperを見かけることが多くなったと思います。
まだまだ開発途上で、生まれた赤ん坊程度の感情しかもたないのですが、ロボットが人間と共存する社会を作るためには、人間の豊かな感情を兼ね備えることで、家族の一員や、仕事の良きパートナーとなることでしょう。
次回は、車への応用、特に開発が盛んな、AIを搭載した自動運転技術の話をしようと思います。

 

 

筆者 毛利元

*これらの投稿記事は、2015年12月当時の情報を基に作成しています。

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