世界資産バブルの終焉が来る?
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私は、2016年後半~世界の資産バブルが終焉する可能性が高いと考えます。
爆買中国人
2008年リーマンショック後、中国が4兆元を投入し景気対策をした結果、世界の景気回復し再度世界で資産バブルが発生。
中国GDPは2008年4.5兆ドル→2015年11.5兆ドルと約2.5倍。中国を含め世界の不動産価格は急騰した。実際アメリカ、香港、ベトナム、ミャンマー、フィリピン等を訪問して不動産を見学したが異常なほどの上昇をしているのが印象的だった。
どの国も不動産だけではなく物価も上昇し、同一製品で比較すると日本の物価が世界で最も安いと感じられる。中国人(アジア人)の爆買いは高品質・低価格商品を重量制限まで購入するという当然の結果から生じた現象である。
画像引用元:
http://www.360doc.com/content/15/1003/02/27301453_502961277.shtml
資産バブルの終焉はまず商品市場から始まった。
原油価格は2014年7月迄約3年間は1バレル100-120ドルだったが、その後暴落し現在は40ドル前後で推移している。
金価格も、2012年1オンス1,800ドルだったが、その後暴落し現在1,300ドル前後で推移している。商品バブル終焉後も、世界は何とかインフレを維持してきたが、そこに限界が生じて始めており、世界的に株や不動産もじわじわ下落を始めている。
画像引用元:
http://news.hexun.com/2015-12-08/181051583.html
繁栄消費の下
中国は不動産の急騰で、富裕層が急激に増え世界で消費しまくった。ただこれはあくまでもバブルで膨れ上がったお金を消費しているだけで、後からそのつけが回ってくるのではないかと考えられる。日本がバブル時代、海外でブランド品を買い漁り、ロックフェラービル2,200億円で購入したり、ゴッホの絵を120億円で購入したりしていたのと同じ道を中国は進んでいるようにしか見えない。
中国不動産とは?
実際中国の不動産は価値がない。バブルである。下がるのは時間の問題だと考えられる。
土地は、国のもの、建物も見た目重視で、中はスカスカ。それが都市部のマンションは1億円越えが普通である。価値がないものが下落する。
ソフトランディングかハードランディングどちらかだと考えられる。中国政府はソフトランディングに持っていく為に、この1年間できる限り人民元を安く誘導した。(人民元を安くしてドルベースでの不動産価格を下げることによって、人民元ベースで不動産価格が下落率を減らす意図があると考えられる。)
画像引用元:
http://money.gucheng.com/201605/3166653.shtml
中国の不動産が下落し出すと、リスクオフが進み一斉に他国の不動産も下落が考えられリーマンショック以上の不況状態に陥る可能性がある。
ますます増加可能性—Brexitについて
資産バブル崩壊の可能性を上げたのが2016年7月23日英国のBrexit。Brexitは、世界的な世論も、報道も、ほとんどが離脱したらこんなに悪影響がでるという論調になり、残留になるであろうとで考えられていたが、結果としては離脱。離脱派は移民に対しての不満が中心に報道されているが、根本は「格差に対しての反抗」と考えられる。
画像引用元:
http://jiangsu.china.com.cn/html/junshi/gj/501575_1.html
英国もロンドン等で不動産バブルが発生して富裕層はどんどん金持ちになった一方、格差が一段と大きくなる結果を生み出した。地方の人は苦しい生活を強いられており不公平に対して立ち上がった。これがBrexitの大きなポイントだと考えられる。
現在、世界のどの国でも格差が広がっているが、今後、格差が縮小する大きなきっかけになるのではと考えている。
株市場
株から見ると、中国は2015年6月、5100ポイントから暴落。現在は3000ポイント前後で推移している。日本も2015年11月21000円から下落し現在は16000円前後を推移している。米国株だけ何とか最高値を更新してはいるが、中国不動産下落、英国のBrexitの影響が本格化してきた時、一気に値を崩す可能性が十分考えられる。
最後
2008年リーマンショックから8年。世界の資産は膨張拡大して来た。ずっと資産が拡大して世界的に景気が良い状態が続くほうが良いように見えるが、そんな夢みたいな状態は続かないし、続けられない。歴史的に見てもそろそろリセッションが発生してもおかしくないと考えます。
さて結果はどうなるでしょうか???
画像引用元:
http://www.tooopen.com/view/413707.html
「お金」のコンサルタント 中尾泰隆 nakao@fujiseiko.com.cn
日本の証券会社に2年半。日本の金融市場に限界を感じ2003年に渡中。
華南地区でコンサル会社、工場等で主に財務会計を担当。
現在は日中香越の企業で顧問として従事しながら、世界の金融市場で独自の理論で株、為替、不動産等に投資を行い非常に高い収益を上げている。華南地区でお金に関する相談(個人、企業)等も随時対応している。
得意分野を生かし毎日異なる場所で働く、新しい働き方を実践している。
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