具体的な「場所の分散」と「通貨の分散」の実践(2)
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テーマ:海外資産運用
特別な「香港」
香港という地域は資金の持ち込みや持ち出しに制限や申告義務がない金融的に非常に自由な地域である。
銀行経由で海外に送金したり、海外からの送金を受けたりすることが容易なので香港の銀行は海外での資金移動のハブとしてふさわしい。
その中でもHSBC香港はトップの銀行。
それも資産額で2位以下を大きく引き離す圧倒的な最大手である。
豊富な資金力を背景に優れたインターネットシステムやカスタマーサービスを備えている。
画像引用元:
http://tech.hexun.com/2013-04-07/152878943.html
海外から口座を操作する人にとってこの2点は特に重要である。
HSBC香港口座は、香港ドル、米ドル、ユーロ、ポンド、カナダドル、オーストラリアドル、ニュージーランドドル、シンガポールドルスイスフラン、タイバーツ、人民元、日本円という12種類の外貨預金口座を備えているので資金を移動して各通貨に両替して振り分けることで最低限の場所・通貨の分散を完了することができる。
さらに投資口座を活用することにより株や債券、ファンドなども購入できる。
これらの金融商品にも複数の通貨建ての商品があるので通貨分散しながら資産運用もできるのだ。
更に同じく香港のBOOM証券に口座を持てば、香港、アメリカ、日本、中国(上海+シンセン)、フィリピン、タイ、マレーシア、インドネシア、シンガポール、韓国、台湾、オーストラリアの株式市場で取引が可能だ。
画像引用元:
http://www.kekenet.com/menu/201308/251818.shtml
それぞれの国の株を持つということは当然その国の通貨を持つことになるので
こちらも通貨分散をしながら投資ができることになる。
香港と中国本土
香港から1時間半ほど足を伸ばせば中国本土へ行くことができる。
香港は特別行政区という中国の一部ではあるが中国の通貨である人民元とは性質の異なる香港ドルが通用している独立した経済圏である。
香港と中国は政治的には1つの国であるが経済的には2つの国であると見なして
良いほどの違いと自主性がある。
中国本土の銀行に口座を作ってそこにも資金を振り分ければ3ヶ所目に場所の分散を行うことになる。
そこで人民元を持つことは通貨分散の一環だ。
中国の通貨である人民元は中国本土で預金すれば香港で預金するよりも高金利であるという不思議な側面もある。
現在は1年物の定期預金で年利1.75%、3年物の定期預金の年利は2.75%だ。
画像引用元:
http://www.58pic.com/sucai/15833124.html
定期預金というもっとも安全な部類に入る商品でこれだけの利息がつけばそこそこ良い運用手法といえるだろう。
結 論
つまりたった1日で3ヶ所の「場所の分散」と17種類の通貨で保有または運用する「通貨の分散」を行うことのできる自分自身の金融インフラを整えることが可能なのである。
玉利将彦
http://www.borderless-investment.com
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