混乱しやすい分散投資。資産三分法と海外分散投資とドルコスト平均法

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「分散投資」を語るとき、混同されやすい投資手法がある。「資産三分法」と「海外分散投資」と「ドルコスト平均法」である。

「資産三分法」は保有する資産を「預貯金」「証券」「不動産」に分散するということ。

そもそも「資産(Asset)」とは何か?

一般に,特定の実体によって所有されていて、その実体にとって有用性を有する物財および権利で貨幣価値のあるものをいう。現金は典型的な資産である。したがってまた現金への請求権(債権)も資産であり、さらに現金と交換される物財、すなわち購入される物財も資産である。物財のみならず地上権、借地権、特許権、商標権等の財産上の権利もまた資産である。会計的には資産は特定の企業が有する現金、および現金支出の結果であって将来において収益をもたらす潜在的能力をもつ物財および権利であり企業総資本の具体的運用形態を表すものである。(出典:世界百科事典第二版)

画像引用元:http://ameblo.jp/borderless-investment/entry-12260095356.html

 

辞書や百科事典をひくと小難しいが簡単に言うと資産とは、「おカネそのもの」、「おカネを生み出すもの」、「おカネと交換できるもの」と言えるだろう。

資産は大きく、「金融資産」と「現物資産」に分けることができる。金融資産の方はさらに「現金・預貯金」と「株式・債券・投資信託などの証券」に分かれる。現物資産は「不動産や貴金属・宝石などの商品」と言える。現金・預貯金はおカネそのものであり、預貯金は金利という新たなおカネを生み出す。株式・債券・ファンド(投資信託)などの証券は金利や配当という新たなおカネを生み出すとともにそれ自体を売却する(おカネと交換する)ことができる。さらに証券は金融市場において価値が上下するので値上がりによるおカネを生むこともある。(逆に値下がりによりおカネを失うこともある)不動産は賃貸に出せば家賃という新たなおカネを生み出すし、その不動産自体、貴金属・宝石などの商品はおカネと交換することもできる。またこれら現物資産も価値が上下するので売却時には値上がり益であるキャピタルゲインや値下がり損であるキャピタルロスをもたらす。

画像引用元:http://ameblo.jp/ai-planning/entry-11606507256.html

 

資産三分法とはこの2通りの金融資産、そして現物資産の合計3種類を並行して持つということである。これらは資産運用をするうえで重要な要素である。「流動性」と「収益性」と「直面するリスクの種類」が違うのでバランス良く保有していればリスクとリターンを互いに補完することができるのである。例えば、現金・預貯金は収益性はもっとも低いが流動性はもっとも高い、しかしインフレには弱い。証券は預金より収益性は高いが損失の出るリスクも抱えている、流動性は現金より低く現物資産よりも高い。現物資産はインフレに強いが流動性はもっとも低い。

どれもメリットとデメリットを抱えているがすべての資産を並行して保有することによりそれぞれの欠点を補えるので資産全体に及ぶリスクを低く抑えることができるのである。ところがそれでもまだ抱えているリスクがある。カントリーリスクである。

いかにバランスの良い資産三分法を実行したとしてもそれが一カ国内で行なわれている場合、その国の経済状況や金融システムが変調をきたしたり、通貨が暴落したりすればどうしても資産全体の価値が大きく毀損してしまう。そうしたカントリーリスクを回避するために複数国に分散して資産を配置する、投資するのが海外分散投資である。もちろん複数国にまたがって資産三分法をおこなうのが理想である。

画像引用元:http://www.dambo-33.com/wp/value-average_141223/

 

ドルコスト平均法は三分法の中の資産のうち「株式・債券・投資信託などの証券」を一定間隔で少しずつ購入してゆくものである。株やファンドなどは価格の騰落が比較的大きいので一度に購入するとその後暴落したときに大きな損失を抱えてしまうこともある。(逆に暴騰して大きく利益が出ることもある)

そのリスクを避けるために価格の上下に関係なく、安値のときも高値のときもまんべんなく定期的に少しずつ購入して購入価格を平均化してゆくのである。そうすることにより価格が下落した場合でも損失が大きくならずに済む。(もちろん大儲けする機会も同時に捨てることになる)このドルコスト平均法は時間の分散とも言われる「積立投資」の重要な概念である。

 

記事引用元:http://ameblo.jp/borderless-investment/entry-12260095356.html

 

2017年03月27日

玉利将彦

Website:http://www.borderless-investment.com/

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