第19回 「ものづくり商談会@バンコク」

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「ものづくり商談会@バンコク」

FNA社が主催されるイベントで、当社中国上海ではすでに複数回の出展の実績がある。今回バンコクで初開催ということで出展してみた。外部からの来場者は同業者が多く、製造業の方との話は個別商談会となった。

情報として一部の自動車OEMの間では生産縮小が続いており、工場の稼働率が落ちているとの話があった。生産量が増えてこその生産スケジューラであるため、不安が残る。逆に先日の日経新聞の記事にも見られた通り、中長期的にはタイへの工場投資の計画は減少していない。この機会に中長期をにらんで生産スケジューラを導入してしまいたいという顧客もあり、中国市場同様、今後タイでもサプライヤの優勝劣敗がはじまるものと確信した。

画像引用元:http://www.newsclip.be/article/img/2014/07/22/22586/6731.html

 

生産スケジューラは確かに対投資効果という面では当初はあまり明確にならない。来場されたSI会社や生産管理コンサルタントの中には、生産スケジューラの利用に懐疑的な声も聞かれた。中国市場を経験した当方からいわせてもらえば、その考え方はすでに古い。タイのローカル工場(大手)の多くがすでに生産スケジューラを一度導入している(成功・失敗の有無にかかわらず)状況の中で、最新のシステム化に踏み切らない企業は中長期にはタイ市場から淘汰されることだろう。より安い人件費を求めて後進国を転々とし、利益の薄い低付加価値な生産を続けるしかないのである。

かくいう筆者も製造業の情報システム部門に所属し、生産管理システムを自社開発していた時には、経営層からのIT投資への理解には苦労した経験がある。IT投資は常に、それがなかったら、今現在ましては未来どうなののか?という背理法で考えるべきというのが信念だ。人件費もあがり続けるタイで(あがり続けることはあっても今後とも下がることはない) システムパッケージ利用にネガティブなSI会社(未だにスクラッチ開発に終始している)やコンサルタント(へたに長くタイにいるために最新の技術に疎い)は変えてしまえばよい。

 

画像引用元:http://izukogen.main.jp/finance/sumaho/sindex.html

 

そのためには当社の場合、キチンと当社製品を海外工場で利用されて効果をだしている事例を今後ともドンドン公開していく。導入されたすべての工場がうまく稼働しているなどとの嘘を言うつもりはない。しかし、日本の今の工場をみても、一度は導入を経験し、失敗を次回の成功に生かすくらいの気概が海外工場になければ、そのビジネスは成功しないと考える。当社のビジネスも同様だ。海外では常にトライ&エラーの連続、その中で少しずつだが、進歩してきている。

はじめから失敗の理由を考えて新しい事業をはじめるというような過去の日本の大企業の考え方は捨ててみてはどうだろうか?

 

記事引用元:http://www.newsclip.be/article/2014/07/22/22586.html

 

2014年7月22日(火) 19時26分(タイ時間)

ASPROVA
担当:藤井(fujii@asprova.com)
ウェブサイト:www.asprova.com

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