前向きに取り組んで秘められたパワーを解放しましょう!

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読書オタクが語る日本図書シリーズ 第12回

~『禅が教えるビジネス思考法』(枡野俊明)を読んで学んだこと~

 

みなさんは仕事は辛くて当たり前だと思っていませんか?

 

仕事とは、何か辛いことを我慢することの対価としてお金を受け取っていると考えている人も少なくないと思います。これはこれで一理ありますし、私も昔は仕事というものはキツくて当たり前だと思っていた時期もありました。

ただ、実際に世の中を見渡してみると、仕事を楽しんでいる人ほど仕事がうまくいっていると思うことが多々あります。

みなさんの身近な上司や責任ある立場に就いている人のことを考えてみてください。役職が上であるほど、責任が重い立場の人ほど、その多くは元気に生き生きと働いていると思います。普通に考えたら、役職が上がるほど、責任が重くなるほど辛くて大変になるような気がしますし、実際そうでしょうが、それとは反比例して仕事を楽しんでいるような気がしてならないのです。

一方で、仕事であれ何であれ、やる以上は責任がまったくないということはありませんが、彼らと比べて責任が重くない人達は気ままでハッピーかというと、そうは見えません。表情も冴えずに、黙々とこなしているという人が多いような気がします。

この違いは何なのか、本書を読んで少し理解できた気がします。

 


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【この本のポイント!】

仕事に束縛される人生でいいのか。
―自分を縛りつけているのは、仕事ではなく自分自身。

仕事に束縛されていると感じるのは、仕事を受け身で捉えて、「やらされている」と考えているからです。その考えを持っている限り、仕事は決して面白くなりません。
ところが同じ仕事でも、こうやって取り組めばいいんじゃないか、こうすれば良い方向に進むんじゃないか、と自分なりに工夫していくと、途端に面白くなります。

人は受け身になった瞬間に、自分の能力をセーブしてしまいます。
これだけこなしていればいい、余計なことはする必要はないと考えていれば、知らずに力を出し惜しむようになるのも当然です。
全力を尽くさない限りは、ほどほどの結果しかだせないし、誰にでも変わりが務まるレベルの仕事しかできません。こうなると、ただでさえつまらないと感じている仕事が、さらにつまらなくなるでしょう。

人間がふだん使っている能力は、潜在能力の10%台程度で、20%使っている人はほとんどいないそうです。つまり、八割以上は眠れる力です。
それを少しでも開花させて20%や25%の力を発揮したときには、きっとまわりから「きみにしかできない」と評価されるような仕事になっているはずです。
自分の力を存分に発揮するには、仕事を主体的に捉えて楽しむことが大切です。たとえ与えられた仕事でも、そこに自分なりの価値観をどうやってつけ加えていくかということを、常に考えて仕事に向き合う。
そうやって取り組んでいる人の心は、とても自由です。

もちろん組織で仕事をする場合には、有無を言わさず指示がでることもあるでしょう。
ただ、そのときに「仕方がないからやる」と受け身で考えるのか、「プラスアルファで、こういうことはできないか」と主体的に捉えるのか。
それによって大きく変わります。
結局、自分を束縛しているのは仕事そのものではなく、自分自身です。
そこに気がつけば、縛られた生き方から抜け出せるのではないのでしょうか。

【白雲去来 はくうんきょらい】
空に浮かんでいる雲は、風に逆らうこともなく自由に去来する。この白雲と同じように、自らの心を縛ること無く自在無碍になることを目指して、禅の修行はあります。執着心を持たず、雲のように自由に生きることが大切です。

『禅が教えるビジネス思考法』P64~P66

 


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楽しみも辛さも結局は考え方次第

要は何をやるにも自発的かどうかということに尽きると思います。たとえお金のために働いていたとしても、そこに意味や価値を見出せるかどうかだと思います。

また、念願かなってやりたい仕事に就いたものの、会社からの異動命令やビジネスに失敗したなどの理由で別の仕事をせざるを得なくなると途端にやる気がなくなってしまう人もいますが、これも結局は考え方次第だと思います。このような変化に遭遇した際に、落胆してダメ人間になってしまう人がいる一方で、これは見識の幅を広げるチャンスだと思う人もいれば、やってみれば実はこっちの方が自分には向いているということもあると思います。
結局は、考え方次第、もっと端的に言えば、何でも前向きに取り組みましょうというのが著者の言いたいことなのではいかと思いました。

 

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どのような状況に置かれたとしても前向きに取り組んでいれば必ず良い方向に進みます。そのような人の多くは人から評価されることになり、結果として、昇進したり責任の重い仕事を任されたりします。そして、彼等は自分がやりたくてやっているわけですから、平日や休日も関係なしに、昼夜を問わず仕事に邁進することになります。もちろん、このような状態方々は体力的には大変でしょうが、精神的にはとても充実しているのではないかと思います。

余談ですが、つい先日、とある禅僧と話す機会があり、本書のことを思い出して引用しました。いつも本の選定はランダムですが、このような決め方があっても良いかなと思っています。

それではみなさんも何事も前向きに取り組み、自分の秘められたパワーを解放しましょう!

 

一介の読書オタクより

 


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参考図書:禅が教えるビジネス思考法
発行年月:2014年8月
著者:枡野俊明(ますの・しゅんみょう)
発行所:日本経済新聞出版社

※本記事の写真はすべてイメージです。本記事は参考図書の一部を引用したうえで、個人的な感想を述べているに過ぎません。参考図書の実際の内容は、読者ご自身によりご確認ください。

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