みなさんは飽きっぽいですか?
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読書オタクが語る日本図書シリーズ 第90回
~『多動力』(堀江貴文著)を読んで学んだこと~
飽きるのは成長が速いことの裏返し
私はかれこれ10年ほどテレビを見ていません。
ただ、何が何でもテレビを見ないというように頑なに忌避しているわけではなく、自分でテレビをつけて見る習慣が無くなっただけで、レストランや誰かの家でテレビがついていれば見ます。
テレビを見なくなった理由は、テレビを見ると洗脳されるという理由も無きにしも非ずですが、単純に見ている時間がもったいないのです。もちろん、かつてはテレビをよく見ていたため、当時はテレビを見て知ることや気づくことも結構あり、テレビはテレビで重要な学習ツールであることは理解しています。ただ、基本的にテレビを見ている間は他のことができません。昔ある方が、テレビは時間が取られるからラジオを聞いていた方がいいと言っていました。その方はラジオを聞きながら作業していました。
それはともかく、先日、日本のテレビを見ていたら、たまたまホリエモンが出ていました。番組はホリエモンのドキュメンタリーのような内容で、タイへ行ってあらゆる遊びに次々とアグレッシブに挑戦する様が印象的でした。その一週間前にはネットニュースの対談記事も読みました。
実は、タイに水祭りというのがあることをこの番組で知りました。やはり、テレビはテレビで別の発見があるなと改めて思いました。要はバランスですね。ネットサーフィンしているのとテレビを見ているのはどっちがいいのか?という答えが出ない議論と同じです。ただ、テレビは基本的に常習性があるので、ある程度コントロールした方がいいのは間違いないと思います。
本書は、アマゾンで別の本を購入した際に別のオススメ書として出てきたから買っただけですが、ちょうど本書を読んでいる時に上記の記事やテレビ番組を見たので、彼が提唱するこの「多動力」について、とても納得することができました。
ではまずは、私が特に気になった場所を以下に引用します。
画像引用元:https://pixabay.com/ja/木材-空気-背景-ドリンク-ブログ-ブロガー-破る-ビジネス-3157395/
【この本のポイント!】
飽きっぽい人ほど成長する 07
POINT
「飽きる」ということは何もネガティブなことではない。
飽きるというのは、慣れて、余裕が出たということだ。
大事なことは、飽きたらすぐに捨てることだ。
僕は一つのことにサルのようにハマるが、あっさり飽きて違うことへと興味が移る。(中略)
一つのことにサルのようにハマるが、実は飽きやすい。
飽きやすいということをネガティブに捉える人もいるが、実は成長が速いということでもある。
どんな分野でも、80点までは簡単にたどり着けても、100点満点を達成するまでには膨大なコストと時間がかかる。80点まではウサギの速さで駆け抜けても、そこから100点に到達するには亀の歩みになってしまう。
たとえば、ゴルフの平均スコア80を一年で達成できたとしても、平均72になるまでにはさらに10年はかかる。それを達成したところで、プロゴルファーとして活躍できるわけでもないのだが。
僕は80点を取れるようになるとあっさり飽きてしまうことが多い。
ある程度ハマれば、大半の知識は得られる。そこから長い年月をかけて100点を取ることに執着せず、次のジャンルへ飛んだほうが、また新たな発見がある。
成長が速かったり、絶えず新しいことを仕掛けている人は、みな「飽きっぽい」。
短期間に一つのジャンルにメチャクチャハマっていたかと思ったら、次に会ったときには全然違うことをやっている。
飽きっぽいとはいっても、短期間にものすごい勢いで熱中しているから、人並み以上の知識と経験が身につき、仕事に役立つ武器となる。(中略)
僕は物心がついたときから、「ハマッては飽きる」「ハマッては飽きる」を繰り返して、それが今でも続いている。
スティーブ・ジョブズは「点と点をつなげていくと、いつの間にか線ができる」
と言ったが、あちこちハマっていくうちに、網の目のように散らばった点と点が思わぬところでつながるのだ。
一度深くまでハマり、あっさり次へ移る。これからの時代は、そうやって80点取れるものをいくつももっている人が強い。
『多動力』P64~P68
画像引用元:https://pixabay.com/ja/アート-アーティスト-ブロガー-ブルーベリー-カフェ-書道-3343890/
実は、私も若干飽きっぽいところがあり、自分の中ではそれが短所というか、欠点と思っていました。最近は日本も変わってきていますが、以前転職はとてもネガティブに捉えられていました。一方で、中国は中国で、内装業者がある日突然事業をスッパリ止めて、ラーメン屋に業態替えしてしまいます。
自分の中ではどちらも極端過ぎて合わないのですが(笑)、これに関しては、自然と両方の真ん中くらいになるようになっています。
いずれにせよ、飽きっぽいのが逆にポジティブに捉えられている本書を読んで、
自分としては救われた気持ちになりましたが、他方で、ここは最近世の中が飽きっぽい人有利に変わってきているのもなんとなく感じていました。
「石の上にも三年いれば暖まる」ということわざがあるように、これまでは一つのことを長く続けることがよしとされていましたし、実際、何かを三年どころか半年続ける人も少ないことに気づいたため、最近ではとにかく決めたことは意地でも続けるということを大事にしてきたつもりです。
だだ、これもちょっと語弊があるのですが、一つの事だけを延々と続けていくという時代は終わりを告げたと思っています。いくつものコトを同時進行でやりながら、かつ一つ一つのことは長く続けていく、要は、仕事や趣味はマルチタスクでとことん浮気しまくるのがよしとされる時代になりつつありますし、実際、それができている人が活躍しているような気がします。
以前、誰かが、何事でも10年続ければプロになれる。と言っていました。
要は、どのようなことであっても半年でやめる人が多く、三年や五年続ける人も稀なので、10年も続けていればもはや特技と言ってよく、自然と競争相手がお金をもらってやっているレベルの人や会社に限られるということだと思います。
もちろん、世の中の変化はますます速くなっていますので、10年後にはその特技がお金を稼ぐという意味では使い物にならなくなっている可能性も高いです。ただ、その特技がお金を産むかどうかは別として、間違いなくそのコトについては一端のプロになっています。
引用箇所にあったジョブズの言葉ではありませんが、その尖った点が他にも複数あれば、一つ一つは収入には直結しなくても、点と点が結び付いて、結果的にその人しか持ち合わせない線になります。線が複数集まれば面になり、面が複数集まれば立体になります。
もちろん、何でもかんでもお金に結び付ける必要はありませんが、要は、好きなことにチャレンジしていけば自然と収入を得られるようになる。そのような世の中になりつつあるような気がします。ホリエモンはその最たる例の一つではないかと、ここ最近思った次第です。
一介の読書オタクより
画像引用元:https://www.amazon.co.jp/多動力-NewsPicks-Book-堀江-貴文/dp/4344031156/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1526725461&sr=1-1&keywords=%E5%A4%9A%E5%8B%95%E5%8A%9B
参考図書:『多動力』
発行年月:2017年5月
著者:堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
発行所:幻冬舎
※本記事の写真はすべてイメージです。本記事は参考図書の一部を引用したうえで、個人的な感想を述べているに過ぎません。参考図書の実際の内容は、読者ご自身によりご確認ください。
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