人付き合いはじっくりいきましょう!

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

読書オタクが語る日本図書シリーズ 第131回

~『華僑の大富豪が教えてくれた「中国古典」勝者のずるい戦略』(大城太著)を読んで学んだこと~

 

早急に判断しない。

 

本著者の華僑の大富豪シリーズを取り上げるのは今作で2作目ですが、毎回なるほどなと思いながら読み進めています。

特に、私が中国に住んでいるからかより興味深いのかもしれませんが、確かに普段こちらに住んでいると、中国のある程度の役職についている人たちや自分で商売をしている人たちは、人付き合いやビジネスがとても上手だと感じます。

本書はできればすべて読んでいただきたいのですが、今回は特に当たり前のようだけれども意外とできていない以下のことについて引用致します。

 


画像引用元:https://pixabay.com/ja/photos/銀行-億万長者-札-ボックス-1238319/

 

【この本のポイント!】

 

できるセールスパーソンは、「商品の話は訊かれたことのみ」

たとえば商談。自社の商品やサービスの魅力をたくさん喋ってお客さんに伝えようとするのが一般的です。私も会社員時代にはそれが当たり前だと思っていました。
今は違います。自社のことについては、基本的にお客さんから訊かれたことにお答えするのみ。自分から喋るのは業界の動向やライバル社の話です。
業界の話題をたくさんしゃべれば、それらをよく知った上での商品でありサービスであることがお客さんに伝わるからです。「自己満足ではない、今の世の中のニーズに合ったものなんですよ」とズバリ言わずとも分かってもらえるのです。(前略)
自分から喋らないイコール喋れなくてもいいのではありません。一日中喋り続けられるくらいの準備があってこそ、「言わずして勝つ」が可能になるのです。

『華僑の大富豪が教えてくれた「中国古典」勝者のずるい戦略』P42~P43

 

「好き」も「嫌い」も所詮日替わり

私は少なくとも三年つき合ってから、「この人はだいたいこうだな」と思うようにしています。それまでは、気が合う人も合わない人もグレーゾーンでつき合います。(中略)
華僑はグレーゾーンが広いからこそ、自分とは違う答えも受け入れて可能性を限定しない生き方ができるのです。また、用意された答えにとらわれず、抜け道的な答えを作り出す「ずるい=賢い」知恵も生まれてくるのです。
人づき合いに関しても、華僑はまずグレーゾーンで長くつき合いながら自然と白か黒に寄っていくのを見ています。限りなく白に近づいた人が信頼できる友人や仲間ということになるのですが、それでも好き嫌いは言いません。
「好き嫌いなんて日替わりだからね。離婚率を見れば分るでしょう」(中略)

『華僑の大富豪が教えてくれた「中国古典」勝者のずるい戦略』P61

 


画像引用元:https://pixabay.com/ja/illustrations/スマイリー-絵文字-生意気な-822998/

確かに、自分や商品のことをPRしようとすると、どうしてもおしゃべりになってしまいがちです。著者も以前は話過ぎていたと反省しているようですが、私もまったく同じでした。

特に若い人、特に若くして大企業に勤めていて、自分より年配の人が近寄ってくる立場の人たちと言うのは、ある意味勘違いしているのか、聞いてもいないことを勝手に話し出します。

知らないことを教えてやろうということなのでしょうが、打ち合わせなどの限られた時間ではそんなものは迷惑以外の何物でもありませんので困ったものです。

まぁ、小さな子供を見ていてもそうですが、自分が覚えたこと、知ったことを親や周りの大人につい自慢したくなります。周りの大人は当然知っていますし、小さな子供だから大目に見てくれていますが、社会人になってからこれではダメです。

このような人にはぜひ本書を読んでいただきたいものです。

また、著者は三年つき合ってからその人物を判断するようですが、私も同じ意見です。
とうより、正確には三年も待てないのですが・・・。

少なくとも、過去の失敗のほとんどすべては、出会って半年以内の人と何かを一緒にやったことです。

三年という数字が妥当かどうかはわかりません。人によってはもっと少なくてもいいでしょうし、逆に少な過ぎると感じる人もいるでしょう。

いずれにせよ、ここで大事なことは、どのような人でも、時間によって変わるということです。

一つは時間が経つにつれていろんなことを経験します。学んで成長することもあれば、嫌なことを経験して考え方が変わる人もいるでしょう。

また、本人が大きく変わらずとも、家族や友人関係、災害や経済の好不調などの外部要因によって変わらざるを得ない場合もあります。

つまり、長くその人を見ることで、この人はストレスに強いか弱いか、プレッシャーに耐えられる人か、本人以外の周りの人間は大丈夫か、どのような状況においてもあきらめないか。物事を簡単に投げ出さないか、信用できる人か、などなど。

あらゆる角度からチェックすることができます。

少なくとも、昔の私の実力では、ものの数ヶ月でその人がどのような人か見抜くことはできませんでした。

今では以前と比べるとその辺りの感度が上がっているうえ、光栄にも一緒にやろうと言われることも増えてきましたが、まずちょっとずつやりましょうと言えるようになりました。

まぁ特に人間関係は、一喜一憂しないことです。能力もすべて信用しないことですね。まぁそれを踏まえたうえで任せてみることは、自分にとってのチャレンジでもあると思いますが。

 

一介の読書オタクより

 


画像引用元:https://www.amazon.co.jp/華僑の大富豪が教えてくれた「中国古典」勝者のずるい戦略-欲しい「答え」はここにある-知的生きかた文庫-大城-太/dp/4837984517/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1552484647&sr=8-1&keywords=%E8%8F%AF%E5%83%91%E3%81%AE%E5%A4%A7%E5%AF%8C%E8%B1%AA%E3%81%8C%E6%95%99%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%82%8C%E3%81%9F%E3%80%8C%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%8F%A4%E5%85%B8%E3%80%8D%E5%8B%9D%E8%80%85%E3%81%AE%E3%81%9A%E3%82%8B%E3%81%84%E6%88%A6%E7%95%A5

参考図書:『華僑の大富豪が教えてくれた「中国古典」勝者のずるい戦略』
発行年月:2017年10月
著者:大城太(おおしろ・だい)
発行所:三笠書房
※本記事の写真はすべてイメージです。本記事は参考図書の一部を引用したうえで、個人的な感想を述べているに過ぎません。参考図書の実際の内容は、読者ご自身によりご確認ください。

■ビジネスハブ香港:香港及び華南、アセアンの情報ステーション
「ハブとしての香港」をコンセプトに、香港及び華南、アセアンの「生」の情報が見られます。http://ideaport.jp/businesshubhk

□お問い合わせ
ビジネスハブ香港の記事に関するお問い合わせは下記までお願い致します。http://ideaport.jp/contactbhh

Follow me!