何事も当事者意識をもって取り組みましょう!

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読書オタクが語る日本図書シリーズ 第38回

~『成功のコンセプト』(三木谷浩史)を読んで学んだこと~

 

どんな仕事でもやるのは自分、つまり、主人公は自分である。

 

どんなことであっても嫌々やっていては上手くいくものもうまくいきません。いえ、しぶしぶやっていても上手くいくこともあります。ただ、それは短期的な成功であって、長期的な観点からみると、長続きしないので結局は失敗します。これは、自分の経験に照らし合わせてみてもそうですし、他の人を見てきた中でも同じように感じます。

ところで、ここで問題なのは、嫌だと感じるその感覚が、実は本人の勘違いである場合がほとんどだということです。

もともと別の仕事をしたかったのに、上が勝手に決めたせいでこんな下らない仕事をしなければいけない。本当にこの世の中は理不尽だ。

このように思いながら日々働いている人が少なくないと思います。世の中が理不尽なのは私も認めますが、そのことと、仕事の好き嫌いとか、やる気が出る出ないとか、上手くいくかいかないとかは基本的に関係がないと思います。

仕事に限らず、どのようなことであれ、結局はそれをやる自分次第なのです。どのようなことであれ、自分の考え方次第で好きにも嫌いにもなるし、捉え方次第で今まで気づかなかったメリットが見つかり、モチベーションをアップすることができますし、工夫次第でうまくいかなかったことも上手くいくようになる可能性があります。

そのことを、本書を読んで学びましたので、下記に引用致します。

 


画像引用元:https://pixabay.com/ja/%E6%89%8B-%E3%82%B3%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%92%E6%AE%8B%E3%81%99-%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC-%E3%83%9A%E3%83%B3-%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%82%B9-%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%BC%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-895588/

【この本のポイント!】

(前略)ビジネスの本質は、相反する利害を同じ方向に向けることにある。
売る側としてはできるだけ高く売りたい。買う側はできるだけ安く買いたい。簡単に言ってしまえば、利害は相反しているわけだ。川の向こうとこちら側ほど離れているかもしれない。その川に橋をかけるのが顧客満足だ。
サービスに満足すれば、お客さんはそれに見合ったお金を払ってくれる。顧客の利益とサービス提供者の利益を、同じ方向に向けさせるのが顧客満足なのだ。(中略)

給料が安くて職場に不満を持っている従業員と、高給取りで仕事にプライドを持っている従業員とでは、「いらっしゃいませ」という同じ挨拶でも、表情や声の響きがまったく違うというわけだ。まして顧客の痒(かゆ)いところに手の届くようなサービスを従業員に期待するなら、従業員満足度は不可欠の要素でもある。けれど収入や職場環境をよくするだけでは、従業員満足度を必ずしも高めることはできないと僕は思っている。もっと正確に言うなら、従業員満足度よりももっと重要なことがある。
従業員がどれだけ満足していても、彼らが仕事に当事者意識を持って取り組んでいなければ意味がないと僕は思うのだ。
第二のコンセプトでも書いたように、仕事とは、誰かのためにするものではなく、自分のためにするものだ。自分の仕事の主人公が自分でなくてどうするのだろう。自分の人生は一体誰のものか。そのことをよく考えるべきだ。(中略)

サラリーマンの場合は給料を貰って働いているから、余計にそういう考えに陥りやすいかもしれない。だけど雇われていたとしても、人に命じられた仕事だとしても、自分が行うからにはそれは自分の仕事なのだ。
僕は興銀にいた時代から、ずっとそう思って仕事に取り組んできた。だからどんな仕事でも面白くないと思ったことはないのだ。
当事者意識を持って本気で仕事に取り組めば、人は誰でもプロフェッショナルになれるのだ。
当事者意識をきちんと持って仕事に取り組むこと。それ以上の従業員満足度はないと僕は思っている。収入や職場環境を良くすることは確かに大切だが、それは従業員満足度を高めるための条件の一部でしかないのだ。

楽天では掃除の業者さんを雇っていない。
掃除は自分たちですることにしているからだ。
テニスの球拾いと同じように、自分の仕事場くらい自分で掃除をすればいいと思うのだ。
誰でも自分の家にゴミが落ちていたら、何の不満もなく拾うはずだ。仕事場に落ちているゴミを自分で拾う意識は、仕事場を自分の家と思う意識につながる。社員の一人一人が会社を自分の家と思うということは、同僚を自分の家族と思うことにつながる。そういう意識と文化を、僕は楽天の中に育てたいと考えている。

『成功のコンセプト』P161~165

 


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つまり、ポイントは、ものごとを主体的に取り組むかどうかということです。

組織に所属していれば、上司から命令されることもありますし、同僚や部下からお願いされることもあると思います。(ちなみに、その昔、お願いも結局は命令だ。という名言を聞いてハッとしたことを今でも思い出します。)

また、自分で組織を動かしている人であっても、そこには必ずお金をいただいているお客様がいると思います。(民間だけに限らず、たとえば、市役所の場合は、税金を納めている市民がお客様ということになると思います。)

このようなときに、やってことが無いからとか、自分がやりたいことと違うからとかということで、簡単に断ってしまうのは非常にもったいないと思います。

もちろん、八方美人で何でもかんでも安請け合いして、結局迷惑をかけるということは避けなければなりませんが、単に好き嫌いだけで判断してしまうと、大きなチャンスを逃すことになりかねません。

というのも、今仕事でうまくいっている人の話を聞いていると、最初は面倒だなとか、嫌だなとか思っていたが、やってみたら意外と自分に向いていたとか、お蔭で自分の能力の幅が広がったとか、こっちの方をビジネスの主軸にした方が良いことに気づいたとか、その思いがけない仕事がキッカケで、成功への糸口を見つけた人が少なからずいるからです。

本書にはここまでは書いていませんが、いずれにせよ、何事も意欲的に取り組むことで、道は開けるということだと思います。みなさんもぜひ、何事にも主体的に取り組むようにして下さい。そうすれば、思いもがけないヒントが得られるかもしれません。

 

一介の読書オタクより

 


画像引用元:https://www.amazon.co.jp/%E6%88%90%E5%8A%9F%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%97%E3%83%88-%E5%B9%BB%E5%86%AC%E8%88%8E%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%B8%89%E6%9C%A8%E8%B0%B7-%E6%B5%A9%E5%8F%B2/dp/4344414004/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1494590129&sr=1-1&keywords=%E6%88%90%E5%8A%9F%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%97%E3%83%88

 

参考図書:『成功のコンセプト』
発行年月:2009年12月
著者:三木谷浩史(みきたに・ひろし)
発行所:幻冬舎

※本記事の写真はすべてイメージです。本記事は参考図書の一部を引用したうえで、個人的な感想を述べているに過ぎません。参考図書の実際の内容は、読者ご自身によりご確認ください。

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