さぁ、みんなで本を読もう!

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読書オタクが語る日本図書シリーズ 第57回

~『バカになるほど、本を読め!』(神田昌典著)を読んで学んだこと~

 

誰でも自分なりの読書会を主催することができます。

 

久々に読書に関する本をご紹介します。本書は、これまでご紹介してきた読書に関する本とはやや趣向が異なります。これまでの本は、「本を読むこと」や「本の読み方」に焦点を当てていましたが、本書は、「本を読む場を提供する」ことに焦点を当てています。つまり、本はひとりで読むものではなく、読書会などの場で、みんなで読むものだというのです。そして、その場を提供することが、さまざまな意味での成長を促すと著者は述べています。

正直ところ、今回の引用箇所は読書とは関係が薄く、どちらかというと会を主催することの意義について焦点が当てられています。そして、それらは次の箇所で簡潔に述べられていますので、以下に引用します。

 


画像引用元:
https://pixabay.com/ja/%E6%9C%AC-%E6%9B%B8%E7%B1%8D-%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%97-%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%AA-bieb-%E8%89%B2-%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E3%81%AE%E8%B2%B8%E5%87%BA-%E7%BE%8A-2760204/

 

【この本のポイント!】

このように、会の運営や進行を通して、自分を大きく成長させることができるのも、読書会を主催する大きなメリットだ。場づくりの中核になるトレーニングをみっちりと積むことができる。時代の変革期に多くのリーダーが育ったのは、読書会でリーダーシップの訓練を積んでいたことと無関係ではないだろう。
たとえ参加者が数人だったとしても、読書会を運営し、進行することは、相当、負荷のかかる行為だ。「どんな読書会をすれば、参加してもらえるだろうか」と企画を立て、「どのように進行すれば、本の内容を理解しやすいか」と進行方法を改良していく。当日は、大勢の参加者の前に立ち、自分の言いたいをわかりやすく、端的に伝える必要もある。質問に対して臨機応変に答える必要も出てくるだろう。最初のうちは、緊張の連続だ。
しかし、場数を読むことで、自分でも驚くほど肝が据わってくる。大勢の前で話すことに不慣れだった人でも普通に話せるようになるし、場を仕切るのも上手になる。
また、こちらの言うことにしたがってもらうには、初対面の人から短時間で信頼を得る必要があるが、そのための立ち居振る舞いも自然と身についていく。企画の立案から収支のチェックまで、トータルの流れを経験することで、プロデューサーとしての能力も上がるだろう。
人前で堂々と話せて、場を仕切ることができ、すぐに信頼を勝ち取ることができ、企画もできる。こうした読書会で得られるものは、まさに、会社で求められるリーダーの能力にほかならない。

『バカになるほど、本を読め!』P134~136

 

 
画像引用元:
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読書について書かれた本に関しては、以前、この読書オタクシリーズの最初の方で何回かご紹介しました。その時、読書というのは、単に自分の知識不足を補うためのツールではなく、その本を通して普段は会えないような著者と会話するためのものであるとお伝えしました。

ただ、これらはいずれも、個人対個人の関係性だけについて言及しています。つまり、プレイヤーとしてどうかという視点に立って語られていますが、本書は、マネージャーとしての観点から読書について語られています。つまり、自らが読書会を主催することで、マネジメントやリーダーシップ、プロデュース能力などのより広い範囲の能力が磨かれるというものです。

ただ、そんなこと言ったって、自分は読書会を主催することに興味ないし、そういった管理能力やリーダーシップの能力を磨きたいのは山々だけど、自分には関係ない。と思っている人も多いでしょう。

他方で、この読書会というコトバの「読書」を別の単語に置き換えてみたらいかがでしょうか?親睦会、勉強会、交流会、はたまた何かのスポーツに関する会など、これらであれば、皆さんも何かしらの会に所属したり、参加したことがある会があるでしょうし、また、主催している人もいるでしょう。

つまり、リーダーとしての能力を磨きたいと思っている人は、何の会でもいいのです。まずは、自分の得意な分野に関することについて、何人か集めて話すところから始めてみてはいかがでしょうか?そうすることで、これまでとは違った世界が見えてくるかもしれませんよ。

 

一介の読書オタクより

 

 
画像引用元:https://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%82%AB%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%BB%E3%81%A9%E3%80%81%E6%9C%AC%E3%82%92%E8%AA%AD%E3%82%81-%E7%A5%9E%E7%94%B0-%E6%98%8C%E5%85%B8/dp/4569823424/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1506764624&sr=1-1&keywords=%E3%83%90%E3%82%AB%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%BB%E3%81%A9+%E6%9C%AC%E3%82%92%E8%AA%AD%E3%82%81

 

参考図書:『バカになるほど、本を読め!』
発行年月:2015年2月
著者:神田昌典(かんだ・まさのり)
発行所:株式会社PHP研究所

※本記事の写真はすべてイメージです。本記事は参考図書の一部を引用したうえで、個人的な感想を述べているに過ぎません。参考図書の実際の内容は、読者ご自身によりご確認ください。

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