みなさんは自分の才能を持て余してしいませんか?

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読書オタクが語る日本図書シリーズ 第61回

~『自分の才能の見つけ方』(本田健著)を読んで学んだこと~

 

みなさんは自分の才能を意識したことがありますか?

 

私はありません。正確には言えば、ありませんでした。そもそも、世の中を生きていくにあたり、才能の有無など関係ないと思っていました。

今では、やっていて楽しいか、少なくとも苦しくないことに才能があるのではと思うようになりました。また、そうでなければ長期的に続けることはできません。ただ、才能があろうがなかろうが、何かを成し遂げるためには努力する必要があります。一方で、一言で努力と言っても、大きく分けて2つあると思います。

ひとつ目は、自分ではあまり気が進まないが、周囲や自分が何となく決めた目標を達成するために、仕方なく勉強や練習、仕事などをする場合です。つまり、苦しみながら研鑽を積み重ねることです。

努力というコトバ自体にはネガティブな要素はないと思いますが、一般的に、努力する。というのは、このように苦労しながら積み重ねるイメージが強いため、どうしても明るい感じをイメージしにくい傾向があります。

ふたつ目は、努力を努力と思わないというか、好きで取り組んでいるうちに、さらに言えば、寝食も忘れて没頭するうちに、そのことに対する知識と経験が必然的に増え、それが糧となって、そのことに長じるというケースもあります。

これが、いわゆる天才というか、センスがあると言われる人だと思います。

このようなことを言うと、じゃぁ自分には才能が無いし、天才でもないから関係ないと思う方もいると思いますが、他方で、誰しも才能があり、その才能を開花させて天才と言われるような活躍ができる可能性があります。本書の下記引用箇所を見てそう感じました。以下に引用します。

 


画像引用元:
https://pixabay.com/ja/%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0-%E5%AE%9F%E6%A5%AD%E5%AE%B6-%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%84-%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC-%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB-%E6%95%99%E8%82%B2-2877134/

 

【この本のポイント!】

才能をつぶす3つの言葉

才能を開花させることを自分の人生のテーマにしてから、たくさんの才能が見過ごされている事実が目につくようになりました。
本当は才能にあふれているのに、ほとんどの人が自分の可能性に気づかずに一生を終えていきます。ある時点で才能が開きかけても、本人やまわりが無知なために見過ごされてしまいます。
どんなことを言われて、才能がつぶされていくのか、いくつか例を見ていくことにしましょう。

① 世間では通用しない

多くの子供たちは、小さい頃に「勉強しなさい」と言われます。でも、私が見たところ、医者、設計士、エンジニアなどの職業を除けば、難しい数学が仕事に必要な人は少数です。
アメリカのある少年は、教室の人気者で、冗談を言ったり、先生をちゃかしたりして、笑いを取っていました。彼にとっては、つまらない勉強をやるより、同級生を笑わせることのほうが大事だったのです。
あるとき、先生は怒って、「あなた、人を笑わせて生きていけると思っているの。大人になったら困るわよ。ちゃんと勉強しなさい」と言いました。
20年後、彼は、アメリカで最も有名なコメディアン、司会者になりました。文字どおり人を笑わせて、大金をもらっています。
もし彼が先生の言うことを聞いて、勉強ばかりする少年になっていたら、その才能は開花しなかったでしょう。今度、「世間では通用しないよ」という言葉を聞いたら、「そんなつまらない世間に、自分は属さないことにする」と考えてみましょう。

② 経済的に成り立たない

せっかく才能があっても、「お金にならないからダメだ」と考える人がたくさんいます。ちょっとぐらい絵を描けても、歌を歌えても、文章が書けても意味がないと考えます。
けれども、どんな大作家も世界的な画家もミュージシャンも、自信のないところから始めているのです。駆け出しの頃は、お金にもなっていません。
また、それ自体はお金にならないことでも、その趣味のおかげで本業がうまくいくことはよくあります。
「今、お金にならないから」といってやめてしまうのは、本当にもったいないことです。やっているうちにファンができて、うまくいくこともあります。最初にお金にならないからといって、やめないことです。

③ おまえにはどうせ無理

この言葉も、才能をつぶしてしまうパワーを持っています。なんの根拠もないのに、放たれるこういう種類の言葉には、その人の未来の可能性を奪ってしまう力があります。先生、両親、友人、パートナーからこの種の言葉がきたら、断固として受け取りを拒否するといいいでしょう。
たとえ、専門家と称する人が語ったとしても、信じる必要はまったくありません。音楽、ビジネス、スポーツの各専門家に、「絶対無理だね」と言われたにもかかわらず、成功している人はたくさんいます。
それどころか、いろんな分野で活躍している人たちの大多数が、この言葉をどこかの時点で聞いています。人によっては、何千回も聞いてきたはずです。弱気なときには、あなたも自分自身に対して何百回も言ってきたかもしれません。
今才能を発揮できている人は、それでもあきらめなかたったのです。もし、才能を開花させる条件があるとしたら、それは「あきらめない」ということかもしれません。

『自分の才能の見つけ方』P25~28

 


画像引用元:
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引用の最初にも出てきますが、普通の常識で考えると、学校でふざけたことばかりしているような子供は周りの大人からは嫌煙されます。それどころか、問題児扱いされ、人によってはそれが原因で曲った道に進んでしまう人もいるかもしれません。

ただ、今回のケースでは、本人かあるいは理解のある大人たちの助けによって、人を喜ばせるという才能に磨きをかけ、開花させて、大人になってからその道で大活躍しています。

彼の場合は、もちろん彼自身の才能や努力の結果でもありますが、それでも理解者、協力者がなければ大成するのは難しかったでしょう。ですので、本書では細かなところまでは触れられていませんが、きっとサポートしてくれる人や彼の才能を見出してくれた人がいたはずです。

日本だと残念ながら常識人が圧倒的に多いため、多くの子供たちは世の中の圧力に負けてこの種の才能を潰されてしまう可能性が高いです。過ぎ去った自分のことはもう変えようがありませんが、逆に、もし今後規格外の子供を見ることがあったら、単純に変な子扱いせず、ある程度は寛容に見守ってあげたいところです。

また、引用の2番目にもありますが、才能があっても経済的に成り立たないというのは非常に切実な問題です。特に絵はその典型で、大成した画家の多くは、絵だけでは食べることができないため、経済的にサポートしてくれるパトロンがいたものです。これも、世間で通用しないと言うのと同じで、やはり、多くの才能は、サポートする人がいて初めて開花させることができるのかもしれません。

他方で、引用部分最後のできっこない系の理解のないコトバは、私も著者と同意意見で、この手の意見にはまったく耳を傾ける必要はありません。この種のコトバは、特に、身近な人であればあるほど要注意です。たとえば、親などの場合は、子を思うばかり、とかく安全・安定と思われる(実際どうかは別として)道を目指すように、あの手この手を使って仕向けるものです。子を思う親の気持ちはわかりますが、子供側はそれに感謝しつつも基本的には聞くべきではありません。親の言うことを聞かないというと、一見すると親不孝者のようですが、長期的に見えれば、こちらの方がかえって親孝行者となる可能性が高くなります。

いずれにせよ、自分の才能を開花させるためには、サポートしてくれる人に感謝しつつも、ネガティブな発言は無視して、自分を信じて粘り強く続けましょう。本引用箇所にも書かれていますが、才能を開花させる条件は、あきらめないことですよ!

 

一介の読書オタクより

 


画像引用元:https://www.amazon.co.jp/%E8%87%AA%E5%88%86%E3%81%AE%E6%89%8D%E8%83%BD%E3%81%AE%E8%A6%8B%E3%81%A4%E3%81%91%E6%96%B9-%E3%83%9D%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E7%89%88-%E6%9C%AC%E7%94%B0-%E5%81%A5/dp/4894517167/ref=tmm_pap_swatch_0?_encoding=UTF8&qid=1509109382&sr=1-1

 

参考図書:『自分の才能の見つけ方 才能は、あなたの感情に隠されている』
発行年月:2013年8月
著者:本田健(ほんだ・けん)
発行所:フォレスト出版株式会社

※本記事の写真はすべてイメージです。本記事は参考図書の一部を引用したうえで、個人的な感想を述べているに過ぎません。参考図書の実際の内容は、読者ご自身によりご確認ください。

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