日本、中国と香港の個人所得税の違い

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場所によって個人所得税も異なる。日本、中国、香港もそれぞれの税金の計算方法などが異なっている。香港の場合では、「薪俸税」とも言われる。

 

画像引用元:https://mbd.baidu.com/newspage/data/landingsuper?context=%7B%22nid%22%3A%22news_7580417671016333361%22%7D&n_type=0&p_from=1

 

納税対象

日本の場合では、居住者と非居住者によって個人所得税がかかる。日本の居住者は日本国内に住所を有し、または、現在まで引き続き1年以上居所を有する個人とされており、居住者以外の個人を非居住者である。

中国の場合では、納税対象は中国国内に居所し所得がある個人及び中国国内に居所せず、中国国内に所得を得る個人であり、中国国内公民、所得を得る在華外国人及び香港、マカオ、台湾の同胞も含める。居住者は中国国内に住所を有し、あるいは住所なし、境内1年以上居所を有する個人とされており、居住者以外の個人を非居住者である。

香港の場合では、香港居住者・非居住者に関わらず、香港内の労働によって得た所得(給与、役員報酬、手当、コミッションなど)に対しては個人所得税がかかる。

計算方法

日本では、課税総所得金額を段階的に区分してそれぞれに合った税率を適用することを超過累進税率で計算する。以下のように計算する。

 

画像引用元:https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/income/b01.htm

 

中国では、給与の場合では、基礎控除は3,500元、外国人は4,800元、及び中国の社会保険個人負担分を控除した課税額により速算控除・税率を税率表に従って決定する。賞与の場合では、税込賞与額を12で割った商により、速算控除・税率を税率表に従って決定する。基礎・追加控除、日数計算の適用はなく、年に一回のみの適用となる。

そして、税込と税抜にも分ける。税込金額は「個人負担方式」、税抜金額は「会社負担方式」により計算される。

個人負担方式による税額=(税込給与額-基礎控除-中国社会保険・個人負担額)×税率-速算控除

会社負担方式による税額=(税抜給与額-基礎控除-速算控除-中国社会保険・個人負担額)÷(1-税率)×税率-速算控除

香港では、「累進課税率」と「標準課税率」という2つの計算により算出された低い方の金額で納税を行う。

税率

日本では、その所得に応じて5%~45%の税率が課せられる。

 

画像引用元:https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/income/b02.htm

 

中国では、その所得に応じて3%~45%の税率が課せられる。

 

画像引用元:https://baike.baidu.com/item/%E4%B8%AA%E4%BA%BA%E6%89%80%E5%BE%97%E7%A8%8E/87168?fr=aladdin#2_5

 

香港では、累進課税率は標準課税率はその所得に応じて2%~17%の税率が課せられ、2014 /15年度の標準課税率は15%とる。

確定申告時間

日本の場合では、年二回で予定納付し、年一回で確定申告する。中国の場合では、給与所得のみでも毎月で確定申告する。香港の場合では、年一回で確定申告する。

それ以外、所得控除の内容、申告制度などの方面でも異なっている。もし興味があれば、詳しく日本、中国及び香港の個人所得税法をお調べいただく。

 

資料引用元:
https://hongkong-bs.com/accounting/faq-fa/fa14/
https://biz.moneyforward.com/blog/28289#i-2
http://www.chinaproject.co.jp/column/2011/11/post_49.html
http://www.nacglobal.net/pertax-cn/
https://baike.baidu.com/item/%E4%B8%AA%E4%BA%BA%E6%89%80%E5%BE%97%E7%A8%8E/87168?fr=aladdin#2_5
https://wenku.baidu.com/view/72491c3d11a6f524ccbff121dd36a32d7375c799.html

 

筆者:黄燕

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