第4回 「世界工場ラインの見える化マレーシア編」

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「ルックイースト」のスローガンのもと、日本に見習えという方針で発展を目指してきたマレーシア、今ではアセアンの中でもシンガポールと並び、高い成長を遂げている。また、タイとは異なり、電気電子業界での産業集積を実現してきたこの国は、現時点ではある意味成熟した市場ともいえる。

製造業と並びIT産業の育成に力をいれてきた結果、この国の工場は早くから高度にIT化がすすめられている。他国の日系工場と比較してもIT専任担当者が多いのも特徴の一つだ。

この市場での生産スケジューラの必要性は二つの側面を持つ。一つは、ERPなど基幹システムプラスワンの周辺システムとしての位置づけ。比較的賃金の高い工場では、スケジューラにより生産計画者の数を減らすことが重要になってきている。また、「中心国のワナ」を抜けるために、豊富な資源を利用した素材産業の発展が著しいが、それらの工場では多くの生産設備機械が利用されている。生産スケジューラが重宝される理由のもう一つはそのディスパッチング機能にあるといえる。

 


画像引用元:http://www.newsclip.be/article/img/2013/12/06/19993/2997.html

 

イスラム教国として、独自の基準による食品を製造する工場も多く存在する。食料品のラインには、さまざまなボトルネック工程が現れる。さらに材料に賞味期限があるなど、その他の製造業にはあまり見られない特殊な成約条件もそこには必要となる。マレーシアにおいて当社製品は食品製造業にも採用されているが、上記のような計画上の問題を解決しつつ、投入計画に利用されている例が多い。

 


画像引用元:http://topics.foodpeptide.com/?eid=1283415

 

この国には日本以外の欧米系のハイテク産業の工場も多く存在する。彼らの工場にいってみると、生産スケジュールという観点からはアバウトな管理が多い。製造実績もERPの管理工程のみの入力である。逆に、生産スケジューラは高価な設備投資を、将来にわたりシミュレーションするために利用されている。

 

「投資効果の見える化」ともいえる利用方法である。

 

記事引用元:http://www.newsclip.be/article/2013/12/06/19993.html

 

2013年12月6日(金) 09時57分(タイ時間)

ASPROVA

担当:藤井(fujii@asprova.com)
ウェブサイト:www.asprova.com

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