第6回 「カントリーリスクに対応する生産システム」

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東南アジア各国にも「チャイナリスク」と同様に、様々なビジネスリスクが存在する。最低賃金の高騰など各国共通的に存在するリスクのほかに、天災・政治的問題・法律的なリスクなどが見受けられる。今回は、東日本大震災を契機に、日系の中国工場で当社の顧客がいかに生産スケジューラを利用し、その危機回避を実現したかを紹介する。これは、洪水などの要因でサプライチェーンが一時的にも中断されるタイの工場にも参考になると考えられる。

当時の中国工場では、3.11による物理的被害は当然皆無であったが、日本からの主要パーツが来なくなったことで、中国工場での生産や中国からの他国への製品輸出で大きく影響を受けた企業が少なくなかった。特にコピー機などの製造ラインの問題は大きく、茨城に集約されていた高級トナー工場からの製品デリバリがされなくなった事で、現場の生産計画は大きな影響を受けた。

その際に生産スケジューラはシミュレータとして利用され、現在の主要部品在庫でいつまで生産ができるのか?また、いつまでに代替えの部品が手配できれば、工場ラインを止めずにいられるのかが、盛んに議論された。

生産計画に対して部品の不足はオーダごとに赤くアラートされる。逆に、生産計画をもとに、必要資材の納期や量も計算することもできる。さらに、ロジスティックタイム(工場から顧客までの製品輸送時間)を加味することで、顧客現地組み立てを前提とした計画を立案することも実現できた。

 


画像引用元:http://www.newsclip.be/article/img/2014/01/09/20343/3543.html

 

「チャイナプラスワン」に加えて「タイプラスワン」が叫ばれる現時点では、2015年のAECに向けて、タイの日系製造業は、ミャンマー・ラオス・カンボジアなどに進出をしていくことになる。リスクベッジだけでなく、インドという中国に代わる巨大市場を狙った時にも、重要な戦略と思われる。国をまたがる水平・垂直生産体制では、情報システムにおいてもサプライチェーンの構築が不可欠である。当社の製品 Asprova SCPは、日本本社から見た場合の海外複数工場間での最適生産・最短移動距離・最小コストをシミュレートする機能がある。スケジューラ屋ならではの時間の最適化の実現を目指す。

 


画像引用元:http://www.newsclip.be/article/img/2014/01/09/20343/3544.html

 

世界最適化計画実現の前提としては、各国工場で正確な生産計画が立てられることが前提となるが、それは容易な事ではない。次回は、正確な生産スケジュールを立てることができる環境をどのように整えるのかのノウハウをご紹介させていただきたい。ご想像のように、それは日本の方法論とは大きく異なる。実際に海外工場での生産スケジューラソフトウェアの導入を自ら実行させていただいている当社にしかないノウハウである。

 

記事引用元:http://www.newsclip.be/article/2014/01/09/20343.html

 

2014年1月9日(木) 00時00分(タイ時間)

ASPROVA

担当:藤井(fujii@asprova.com)
ウェブサイト:www.asprova.com

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