第14回 「生産スケジューラはいつ導入すべきか」

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「生産スケジューラはいつ導入すべきか?」

今回は現在タイで生産スケジューラの導入をご検討いただいているお客様の実例に基づいて、「生産スケジューラの導入はどんな時点で検討すべきなのか?」についてお話させていただきたい。

ある玩具製造工場であるが、「生産計画者が同時に2名退職してしまった。結果、生産計画が立てられなくなり、生産に支障が出た。」との話だ。優秀な人材の引き抜き合戦の激しいタイの市場では、コア業務属人化の危険性が高い。今回生産スケジューラを導入することによって「誰でもできる生産計画」の実現を目指している。

次にティア2の自動車部品製造会社の実例であるが、「OEMの来年以降の大幅な生産増産計画に伴い、新規製造装置の購入を迫られている」。しかし中国工場の総経理も務めた現地社長には、「安易に高価な製造装置を購入すれば、反日後の中国で見られたような急速な受注の落ち込みに対応できなくなる。」とのトラウマがある。「なんとか現有製造装置を最大限に利用したうえで、最低限必要な製造装置の台数を事前にシミュレートできないか?」ということになる。製造装置1台の新規購入を減らすことにより、アスプローバ1台分の導入予算は賄えてしまう計算になるのだ。

画像引用元:http://www.newsclip.be/article/img/2014/04/24/21585/5285.html

 

最後に古くからタイに進出してきている工場において最も多いパターンであるが、「長いことERPや生産管理システムの運用をしているがうまく運用できていない。ここにきて日本本社のチャイナプラスワン戦略から、タイ工場での生産量が急激に伸びてきている。このままでは、現場が対応できなくなる。どうしたらよいのか?」というものだ。生産スケジューラの導入はこれら問題解決の起爆剤とはなりうる。反面、前回もご指摘させていただいたが目的の明確でないシステム導入は、かえって現場の混乱を助長しかねない危険性もはらむ。自社で問題解決が難しい場合は、生産管理コンサルも入れたシステム導入のための事前検討が外部の力を借りて求められる。

今後の課題としては、「タイプラスワン」も叫ばれる中、先進の世界企業はどのように世界水平分散生産体制を築いているのか?そのために生産スケジューラはどのような役割を果たしているのか?システム導入成功の要因は何か?などについて以下のセミナの中で事例に基づいてご説明させていただく。こうした企業のシステムの形態は、現実的には生産物や企業の位置づけにより大きく異なる。是非ご興味のある方はご参加いただきたい。

 

記事引用元:http://www.newsclip.be/article/2014/04/24/21585.html

 

2014年4月24日(木) 17時48分(タイ時間)

ASPROVA

担当:藤井(fujii@asprova.com)
ウェブサイト:www.asprova.com

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