異業種交流会に参加するのはムダだと思いますか?

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読書オタクが語る日本図書シリーズ 第6回

~『何を捨て何を残すかで人生は決まる』(本田直之著)を読んで学んだこと~

 

みなさんは、セミナーや異業種交流会によく参加しますか?

 

私は行ったり行かなかったりまちまちです。個人的には、やるべきことをやらずに、セミナーや異業種交流会に参加してばかりいる人には違和感を覚えますし、どこへ行っても必ずいる人には閉口しますが、一方で、このような催し物にまったく参加しない人にはバランスを欠いているように感じます。

私がこのような集まりに参加した方が良いと思う理由は、やはり、いろんな方と会っていろんなことを見聞きすることで、自分の見識が広がり、また、世の中の最新情報が入ってくるということです。自分や自分の周りの友人知人の情報だけだと情報が限られてきますし、似た者同士で考えが凝り固まってきます。よって、このような問題を解決する方法として、また息抜きとして、様々な集まりに参加することはとても良いことだと思います。

他方で、あまり参加し過ぎるのは良くないなと思う理由は、やはり、優先すべきは、社会人なら仕事で、学生なら勉強だということです。セミナーで良い話を聞いても実践しなければ身につかないですし、また、えてして、ただの飲み会になってしまうような集まりへの参加は、ほどほどにしておいた方が良いのは言うまでもありません。

このように、自分なりに、集まりに参加するのは良いものの参加し過ぎるのは良くないというのはわかっていましたが、その明確な理由については、この著書を読んでようやく理解できました。以下に引用します。

 


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【この本のポイント!】

異業種交流会という名の無意味な”名刺交換会”

はっきりと言えるのは、「異業種交流会で名刺を配っても、本当に必要な人との継続したつながりが築かれることはない」ということです。これはわたしが改めて語るまでもなく、多くの人がすでに気づいている経験則だと思います。
もちろん、異業種の人と出会うことは大切です。人と会うのは勉強であり、いろいろな人とのつながりへと発展する場に足を運ぶのは、未来への投資と言えます。忙しいから人と会う時間がないと考えるのはもったいないことで、積極的に出会いを広げ、意見区交換をするべきです。
ただし、あなた以外の人が主催する異業種交流会というのは、一種のビジネスであり、単なる名刺交換の場に過ぎません。その場で知り合った相手との「僕はあの人を知っている」「あの人と名刺交換をしたことがある」「先日のパーティーであいさつをさせてもらった」といった関係は、つながりをつくったことを意味しません。
なぜなら、本当に必要な人とのつながりとは、お互いに情報を交換し、人を紹介し合い、刺激を受けながら、共に成長していけるような関係だからです。名刺を交換し、あいさつを交わし、立ち話をした関係は、その場限りのもの。そこからつながりへと発展させられる人は必ず違う形での交流を行っています。
例えば、「この人は!」と感じた相手とは「今度」「そのうち」「近いうちに」ではなく、知り合ったその場で次に会う約束をし、スケジュールを入れてしまう。人との縁がタイミングによって大きく左右されることを知っていて、直感的に行動を起こします。
加えて、重要なのは「誰を知っているかではなく、誰に知られているか」です。目指すべきは、自分が頼るのではなく、むしろ相手から頼られるような関係です。
そのためには相手のために自分は何ができるのかを常に考えておくこと。相手の名刺に書かれた肩書を見て、いつか頼れるかもしれないと関係をキープするような考えは、まさに必要以上のつながりを持っていう状態です。
メリットを求めてつながりを作ろうとすると、大切な人ほど遠のいていきます。しかし、異業種交流会にはどちらかと言えば、メリットを求めて、頼れる相手を探す人が集まります。これが無意味な”名刺交換会”になってしまう理由です。

本物の人脈を作るたった1つの手段

本物の人脈というのは、一緒に成長できる仲間、パートナーとのつながりです。勤めている会社で作ることができるつながりは、上司や部下といった関係を起点とした「縦の人脈」が中心になります。しかし、本物の人脈となるのは出会いの時点で、肩書も関係なく、利害関係もない「横の人脈」です。
そんな横の人脈を作るのに最も適している場が、異業種の人たちが集まる交流会です…と、前項で「異業種交流会という無意味な”名刺交換会”」と言いながら矛盾していると思われたかもしれません。
矛盾の理由は、会に参加するか、自分で会を立ち上げるかの違いにあります。

『何を捨て何を残すかで人生は決まる』P98~P100

 


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今回は引用が長くなってしまいましたが、大事なところですのですべて引用しました。

前述の話に戻りますが、私が再度強調したいのは、まずはやるべきことをちゃんとやるということに尽きると思います。

たとえば、社会人が仕事につながる出会いを求めてセミナーや異業種交流会参加するとします。この場合、集客目的で名刺交換する人はそもそも嫌厭されますが、頻繁に集まりに参加している人は、仮にせっかくこのような新しい出会いによって新しい仕事のチャンスをいただいても、対応が遅くなることでチャンスを失う可能性が高くなります。

ここで反省すればまだ取り返しがつくと思いますが、最悪なのは、次の仕事のチャンスを求めてさらに集まりへの参加へ精を出すことです。この場合、上記の繰り返しになると共に、やがて、あの人にお願いしてもダメだという悪い噂が広がります。要は、悪循環に陥ってしまうわけです。

 


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大事なのは、チャンスをしっかりつかんでリピーターのお客様を増やすことだと思いますが、そのためにはそのお客様に対応する時間を確保するか対応できる体制を整えなければなりません。

このようにやるべきことをちゃんとやらずにセミナーや異業種交流会への参加を繰り返すことは、本末転倒であるといえます。

ただ、目の前の仕事だけに集中するのは大事ですが、それだけだと成長がないのも事実です。セミナーや異業種交流会に参加する時間を捻出するために、本業に影響がないように自分のスケジュールを管理することで自分のレベルを上げることができます。

結局は何であれバランスが大事だということでしょうか。
ではまた来週お会いしましょう!

 

一介の読書オタクより

 


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参考図書:何を捨て何を残すかで人生は決まる
発行年月:2016年4月
著者:本田直之(ほんだ・なおゆき)
発行所:青春出版社

※本記事の写真はすべてイメージです。本記事は参考図書の一部を引用したうえで、個人的な感想を述べているに過ぎません。参考図書の実際の内容は、読者ご自身によりご確認ください。

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